1つの数字が曲線全体を表す
τ = R × C
Rをオーム、Cをファラドで入れると、τは秒で出ます。これはコンデンサがその抵抗を通して電源電圧の63.2 %まで充電されるのにかかる時間で、この1つの数字が曲線の残りすべてを決めます。
10 kΩと100 µFなら τ = 10,000 × 0.0001 = 1秒。
時定数ごとの充電率
- 1τ:63.2 %
- 2τ:86.5 %
- 3τ:95.0 %
- 4τ:98.2 %
- 5τ:99.3 %。どのデータシートもここを満充電として扱います
放電も同じ曲線を下向きにたどります。1τ後にはコンデンサは出発点の36.8 %まで下がります。
なぜ63.2 %なのか
充電は V = Vs(1 − e−t/RC) に従います。t = RC では括弧の中が 1 − 1/e = 0.632 になります。曲線は最後まで到達しないので、「満充電」は時点ではなく取り決めです。
同じ数字をフィルタとして見る
RCの組み合わせはローパスフィルタでもあり、その折れ点は
f = 1 ÷ (2πRC)
先の10 kΩと100 µFでは0.159 Hz。測定値をなますには十分に遅く、音声にはあまりに遅すぎます。コンデンサを100 nFに替えれば折れ点は159 Hzに移ります。長い時定数と低いカットオフは、同じ事実を二方向から見たものです。
蓄えられるエネルギー
E = ½CV²
100 µFを5 Vまで充電しても1.25 mJで、ほとんど無視できます。同じ容量が電源回路で400 Vまで充電されていれば8 Jになり、これは怪我をしうる量です。だからこの種のコンデンサには放電抵抗が並列に付いています。
1.1 RCはどこから来るか
モノステーブル動作の555は、コンデンサを電源電圧の3分の2まで充電します。63.2 %ではありません。同じ指数関数を2/3について解くと t = RC × ln(3) = 1.0986 RC となり、どの555のデータシートもこれを1.1 RCと丸めています。曲線は同じで、読む高さが違うだけです。
部品の選び方
同じτは、大きな抵抗と小さなコンデンサでも、その逆でも作れます。コンデンサを小さくするほうを選んでください。容量の大きい電解コンデンサは漏れ電流があり、温度でずれ、経年で変化し、公差も±20 %程度が普通です。許容差10 %の抵抗と小さなフィルムコンデンサの組み合わせのほうが、再現性はずっと高くなります。
ツール
RC時定数計算機はτ、充電時間、カットオフ周波数、蓄積エネルギーを出します。555タイマー計算機は上の1.1 RCを使い、オームの法則計算機は定常状態を、LED抵抗計算機は隣に付ける抵抗を扱います。