要点
PPI は 1 インチあたりの画素数で、画像や画面の画素がどれだけ密に並んでいるかを表します。DPI は 1 インチあたりのドット数で、プリンターが打つインクの点の数です。二つは混用されますが、実務で求められる数字はほぼ常に PPI で、箱に DPI と書いてある場合でもそうです。
画面の画素密度
ディスプレイの PPI は解像度と対角寸法から出ます。
PPI = √(横² + 縦²) ÷ 対角インチ
24 インチのモニターの 1920 × 1080 パネルは、対角に √(1920² + 1080²) = 2,202.9 画素あり、÷ 24 = 91.8 PPI です。同じ解像度を 15.6 インチのノートに載せると 141 PPI になり、だから文字がくっきり見えます。スマートフォンは 400〜500 PPI で、腕の長さの距離で目が見分けられる限界をはるかに超えています。
画像ファイルの PPI
画像ファイルは画素の格子にすぎず、物理的な大きさは与えるまで存在しません。PPI はどの大きさで印刷するかを示すタグです。
印刷サイズ = 画素数 ÷ PPI
3000 × 2000 の写真は 300 PPI で 25.4 × 16.9 cm に印刷されます。同じファイルを 150 PPI にすると 50.8 × 33.9 cm になり、ファイル自体は何も変わりません。PPI のタグだけを変えても細部が増えることは絶対にありません。
印刷に必要な解像度
- 300 PPI: 写真プリントと、手に持って見るもの全般。標準的な目標です。
- 150〜200 PPI: 1 m 以上離れて見るポスターや看板。
- 100 PPI 以下: 屋外広告や横断幕。十分に離れて見るので粗さは出ません。
逆算すると、L 判(89 × 127 mm)を 300 PPI で刷るには約 1,050 × 1,500 画素で、ほとんどのスマートフォンがこれを上回ります。A2 のポスターを 200 PPI なら約 3,300 × 4,700 画素が必要です。
DPI が本当にドットを指す場面
1200 や 4800 DPI をうたうインクジェットはインクの液滴の話をしており、1 画素の色を作るには何滴も必要です。だから 1200 DPI のプリンターでも 300 PPI の画像で足ります。スキャナーはもう一つ数字が文字どおりの場所です。600 DPI で読み取れば原稿を実際に 1 インチあたり 600 点で標本化しており、小さな写真やフィルムを拡大したいときに上げるべきなのはこの値です。
画面の PPI が web 画像に影響しない理由
web 画像はインチではなく CSS ピクセルで測られるので、PPI のタグは無視されます。高密度の画面で効くのは実際の画素数を十分に用意することだけで、ふつうはレイアウト寸法の 2〜3 倍です。素材に 2x や 3x の版があるのはそのためです。
ツール
PPI の計算は解像度と画面サイズから密度・画素ピッチ・アスペクト比を出します。画像のサイズ変更は画素寸法を変え、画像の切り抜きはプリントの縦横比に合わせ、アスペクト比の計算は比率を崩さないようにします。