マスターミックスを使う理由
全成分を1本ずつピペットで入れると時間がかかり、そのたびに小さな誤差が加わります。マスターミックスは各反応に共通するものを1本にまとめ、鋳型を入れる前にチューブに分けます。どの反応にも同じミックスが入り、少量のピペット操作もずっと減ります。
一般的な終濃度
- バッファー:1×(10×または5×ストックから)。
- dNTP:各0.2 mM。
- MgCl2:バッファーに含まれていなければ1.5〜2.5 mM。
- プライマー:各0.1〜0.5 µM。
- Taqポリメラーゼ:50 µL反応あたり約1.25ユニット。
- 鋳型:由来によって1 pg〜100 ng。
ポリメラーゼのマニュアルと違う場合はそちらに従ってください。特に高正確性酵素には独自の推奨があります。
量の計算
各成分について1反応あたりの量 = 終濃度 ÷ ストック濃度 × 反応液量です。25 µL反応では、10×バッファーは2.5 µL、10 µMのプライマーを0.5 µMにするにはそれぞれ1.25 µLです。鋳型を除いた残りを水で満たします。
チップやチューブの壁に液が残るので、すべての量に反応数と約10%の余分を掛けます。10反応なら11反応分作ります。
混ぜ方
- 成分を氷上で溶かし、ボルテックスして軽く遠心します(ポリメラーゼは除く)。
- 水を最初に入れ、次にバッファー、dNTP、MgCl2、プライマーを加えます。
- ポリメラーゼを最後に加え、ピペッティングかタッピングで静かに混ぜて遠心します。
- ミックスをチューブに分け、それぞれに鋳型を加えます。鋳型の代わりに水を入れた陰性対照も作ります。
計算ツール
PCRマスターミックスの計算は、任意の反応数で各量を計算します。プライマーのアニーリング温度はプライマーTm計算で確認し、プライマーのストックはオリゴ溶解の計算で作ります。