段階希釈とは
段階希釈は、前のチューブから次のチューブを作っていく一連の希釈です。100万分の1のような大きな希釈も、ピペットで扱いやすい量で行えます。検量線やプレートカウント用に、等間隔の濃度系列も作れます。
10倍段階希釈の手順
- チューブにラベルを付け、それぞれに希釈液(水、緩衝液、培地)を900 µLずつ入れます。
- 1本目にサンプルを100 µL加え、ピペッティングかボルテックスでよく混ぜます。これが10倍(10−1)希釈です。
- 新しいチップで1本目から100 µLを2本目に移して混ぜます。これが10−2です。
- 同じ操作を繰り返します。各チューブは前のチューブの10分の1の濃度になります。
検量線や抗体の力価測定に使う2倍希釈系列では、前のチューブ500 µLを希釈液500 µLに加えるように、等量ずつ混ぜます。
総希釈倍率の求め方
1段階の希釈倍率は「全量 ÷ 移した量」で、(100 + 900) ÷ 100 = 10です。各チューブの総希釈倍率は各段階の倍率の積なので、10倍系列の6本目は106倍希釈です。濃度は元の濃度 ÷ 106になります。
希釈液からコロニー数を数える
いくつかのチューブから決まった量をプレートにまき、コロニーが30〜300個のプレートを数えます。
CFU/mL = コロニー数 × 総希釈倍率 ÷ まいた量 (mL)
10−6のチューブから0.1 mLまいて45コロニーなら、45 × 106 ÷ 0.1 = 元のサンプルで4.5 × 108 CFU/mLです。
正確に希釈するコツ
- チューブごとにチップを替えます。持ち越した液の誤差は系列の後ろほど大きくなります。
- 次に移す前に、各チューブをしっかり混ぜます。
- ピペットの最小目盛りではなく、範囲の中ほどの量で使います。
計算ツール
段階希釈の計算は、各チューブの濃度と、移す量と加える量を一覧にします。1回の希釈なら希釈計算、希釈前に細胞を数えるなら血球計算盤の計算を使います。