IC50とは
IC50(50%阻害濃度)は、薬剤や阻害剤が酵素活性や細胞生存率などの反応を、上限と下限のちょうど中間まで下げる濃度です。濃度とともに上がる反応では、同じ点をEC50と呼びます。
実験の設計
- 3倍や10倍など、対数で等間隔の8〜12濃度を試し、両方のプラトーと中間に点が来るようにします。
- 無処理の対照(100%)と、完全阻害またはバックグラウンドの対照(0%)を入れます。
- 各濃度は反復で測ります。
データの正規化
各測定値を対照に対する%に変換します。
反応 (%) = (測定値 − バックグラウンド) ÷ (無処理 − バックグラウンド) × 100
曲線のフィット
用量反応データは対数濃度に対してS字状の曲線になり、4パラメーターロジスティックモデルでフィットします。
反応 = 下限 + (上限 − 下限) ÷ (1 + 10(log IC50 − log 濃度) × ヒル係数)
フィットで上下のプラトー、中点のIC50、急さを表すヒル係数が求まります。データがプラトーに届かない場合は、正規化したうえで上限を100、下限を0に固定するとフィットが安定します。
結果の読み方
- IC50:値が低いほど強力な化合物です。
- ヒル係数:単純な下降曲線なら約−1です。極端に急・緩やかな場合は見直す価値があります。
- R²とグラフ:曲線が点の間を通り、決まった方向にずれていないことを確認します。
- 試験範囲外のIC50は外挿値なので、濃度を増やして確認します。
計算ツール
IC50の計算は反復データに4パラメーター曲線をフィットして描き、IC50またはEC50、ヒル係数、プラトー、R²を求めます。濃度の計画には段階希釈の計算を使います。