投影面積は屋根ではない
屋根は傾いているので、載っている建物より長くなります。地上で測った、あるいは図面から読んだ水平の面積を、勾配で伸ばしてはじめて実際に葺く面積になります。
勾配係数
勾配が「立ち上がり対水平」で与えられているとき、係数は次の式です。
係数 = √(1 + (立ち上がり ÷ 水平)²)
角度で与えられているなら 1 ÷ cos(角度) です。よくある値:
- 4:12(18.4°、4寸勾配): 1.054
- 6:12(26.6°、6寸勾配): 1.118
- 9:12(36.9°): 1.250
- 12:12(45°): 1.414
- 30°: 1.155
- 45°: 1.414
計算例
10 m × 8 m の建物に載る 6:12 の単純な切妻屋根。
- 投影面積: 10 × 8 = 80 m²(軒の出があればそれも含める)。
- 屋根面積: 両面あわせて 80 × 1.118 = 89.4 m²。
- 片面はその半分で 44.7 m²。
同じ投影面積・同じ勾配の寄棟屋根でも合計面積は同じです。結局は同じ投影面積を同じだけ傾けたものだからです。変わるのは切り込みと棟・隅棟の長さで、平方メートルではありません。
単純でない屋根
平面を長方形と三角形に分け、それぞれにその部分の勾配係数をかけ、足し合わせます。ドーマー、低い増築部分、角度の違うガレージはそれぞれ別に計算が必要です。小さな建物では意外に効いてくる軒の出も忘れないでください。
面積から材料へ
- アスファルトシングルは square 単位で売られ、1 square は 100 ft² つまり 9.29 m² です。ロスを 10% 足し、切り込みの多い屋根ではもっと足します。
- 瓦は使う重ね代での一枚あたりの有効面積で数えます。これはメーカーが公表している値で、瓦自体の寸法ではありません。
- ルーフィングや防水シートは重ね代も数に入れます。水平方向で 100〜150 mm が一般的です。
- 桟木は面積ではなく長さです。流れ方向の長さを働き幅で割って段数を出します。
登らずに勾配を測る
小屋裏から水平器を垂木に水平に当て、そこから 300 mm の位置を測り、そこから垂木まで垂直に測ります。その垂直の寸法が、その水平距離に対する立ち上がりです。垂木に平らに置いた傾斜計アプリなら角度を直接読めます。
ツール
屋根面積の計算は係数を自動でかけ、勾配を比でも角度でも受け付けます。屋根勾配の計算は比・度・パーセントを換算し、塗料の計算は陸屋根や金属屋根の塗装に、砂利の計算は陸屋根の押さえ砂利に使えます。