式
生存率 (%) = 生細胞 ÷ (生細胞 + 死細胞) × 100
生細胞と死細胞を同じ区画で数えれば、希釈倍率とチャンバーの体積は相殺されます。生存率は比率なので、細胞数/mL への換算は不要です。
トリパンブルーの仕組み
トリパンブルーは無傷の細胞膜を通れません。生細胞は色素を排除して顕微鏡下で明るく見え、膜が損傷した死細胞は色素を取り込んで青く染まります。細胞と 0.4% トリパンブルーを 1:1 で混ぜ、数分以内に数えます。色素には毒性があり、約 5 分を過ぎると生細胞も染まり始めて、生存率が実際より低く見えます。
計算例
4 つの大区画で、生細胞が 58、62、55、61(平均 59)、死細胞が 6、8、5、9(平均 7)でした。
- 生存率 = 59 ÷ (59 + 7) × 100 = 89%。
- 生細胞数/mL = 59 × 2(トリパンブルーの希釈)× 104 = 1.18 × 106。
播種量を計算するときは、総数ではなく生細胞の数を使います。
許容される値
対数増殖期の健康な培養は生存率 90% 超で、多くの実験では少なくとも 85 から 90% が求められます。融解直後の細胞は 60 から 80% のこともあり、1 回継代すると回復します。トリプシンで剥がした細胞は数% 失われ、トリプシン処理が長すぎたり、乱暴にピペッティングしたり、氷上に 1 時間置いたりするとさらに減ります。継代ごとの生存率の低下は、コンタミネーション、培地の枯渇、インキュベーターの不具合の早期サインです。
よくある間違い
- デブリや染まった破片を死細胞として数えると値が下がり、暗くて膨らんだ細胞を生細胞として数えると値が上がります。
- 死細胞は培養中に溶けて消えるため、生存率の計数は最近死んだ細胞しか反映せず、死んだ細胞すべてを示すわけではありません。
- トリパンブルーは初期アポトーシスの細胞を見逃します(まだ色素を排除するため)。それが重要なら、フローサイトメトリーでアネキシン V やヨウ化プロピジウムなどを使います。
計算ツール
血球計算盤の計算は、生細胞と死細胞の数から生存率と生細胞数/mL を求めます。細胞播種の計算はピペッティングする量を、細胞倍加時間の計算は継代間の増殖を追います。