式
Q = m × c × ΔT
- Q:受け取った熱(正)または放出した熱(負)、単位は J
- m:質量、単位は g
- c:比熱(比熱容量)、1 g を 1 °C 上げるのに必要な熱、単位は J/(g·°C)
- ΔT:最終温度 − 初期温度。1 °C の変化は 1 K の変化と同じなので、ΔT はどちらの単位でもかまいません。
変形すると c = Q ÷ (m × ΔT)、m = Q ÷ (c × ΔT)、ΔT = Q ÷ (m × c) です。
例:水を温める
水 250 g を 20 °C から 80 °C に温めるのに必要な熱は、Q = 250 × 4.184 × (80 − 20) = 62,760 J、つまり 62.8 kJ です。
例:金属を見分ける
100 g の金属片が 40 °C 冷える間に 1,800 J を放出しました。c = 1,800 ÷ (100 × 40) = 0.45 J/(g·°C) で、鉄に一致します。
例:熱量計の問題
100.0 °C の金属試料 50.0 g を 20.0 °C の水 100.0 g に入れたところ、両方とも 23.5 °C になりました。金属が失った熱は水が得た熱に等しくなります:
- 水:Q = 100.0 × 4.184 × (23.5 − 20.0) = 1,464 J。
- 金属:ΔT = 100.0 − 23.5 = 76.5 °C。
- c = 1,464 ÷ (50.0 × 76.5) = 0.383 J/(g·°C)で、銅に近い値です。
主な物質の比熱
| 物質 | c, J/(g·°C) |
|---|---|
| 水(液体) | 4.184 |
| 氷 | 2.09 |
| 水蒸気 | 2.01 |
| エタノール | 2.44 |
| アルミニウム | 0.897 |
| ガラス | 0.84 |
| 鉄 | 0.449 |
| 銅 | 0.385 |
| 鉛 | 0.129 |
Q = mcΔT が使えないとき
この式は、同じ状態のまま温度が変わる場合にしか使えません。氷がとけている間や水が沸騰している間は、温度が変わらないまま熱が入るので、潜熱を使います。氷の融解には約 334 J/g、水の蒸発には約 2,260 J/g が必要です。−10 °C の氷を 110 °C の水蒸気にするには、氷を温める、とかす、水を温める、蒸発させる、水蒸気を温める、の 5 段階に分けて計算します。比熱は温度によってもわずかに変わりますが、問題になるのは温度範囲が広いときだけです。
計算ツール
比熱の計算は、Q = mcΔT の 4 つの量のどれでも求められ、主な物質の比熱も選べます。